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脳細胞はいれ替わるの?

 1000億個以上といわれる神経細胞は成人になってからは増加も再生もしないと考えられてきました。これがアルツハイマー型などの認知症が根治しない理由でもあります。ところが嗅覚を司る嗅球にはじまり、学習と記憶など重要な働きをしている脳の海馬と歯状回で神経細胞の再生が確認されたのは比較的最近のことです。
 神経のネットワークは可塑性といって変幻自在な能力を持っています。損傷を受けた脳が回復したり、新しく記憶が形成される仕組みもこの可塑性が担っています。シナプスという神経のネットワークが、形を変えて失われた能力を補ったり、記憶を定着させたりするのです。このようなシナプスの枝分かれの変化に加えて、細胞そのものがもっとダイナミックな変化を起こしていることがわかってきたのです。
神経細胞の分裂を抑制したり、一方で分化や栄養をコントロールしているのは、Rbタンパクや、従来は隙間の細胞と思われていたグリア細胞であることもわかってきました。遺伝子操作マウスと蛍光色素を用いた嗅球での実験からは、1年間に新たに作られる神経細胞は全体の15%であること、古い神経細胞の寿命は約4か月であること、が推定されました(Nature Neuroscience vol.11, 2008)。
 抗酸化作用と神経成長因子促進作用を有すヤマブシタケのヘリセノンの効果も4か月は継続して摂取することによって確かなものとなります。